【現役が教える】新卒で大手インハウスWebデザイナーになる方法とは?
新卒で大手インハウスWebデザイナーになりたいと考えているけれど、どうやったらなれるの?
と悩んでいる方向けに、
・元東証一部上場企業のインハウスWebデザイナー(6年)
・在宅勤務(リモートワーク)
・Webデザインオンラインスクールのメンター
・秘書技能検定1級、色彩検定1級を保持
・Webデザイナー新卒採用にも携わっていた
が、今回は「新卒で大手インハウスWebデザイナーになる方法」について書いていきます。
目次
- そもそもインハウスWebデザイナーとは?
- 大手インハウスWebデザイナーの仕事内容は?
- インハウスWebデザイナーとして働くメリット
- インハウスWebデザイナーとして働くデメリット
- 大手インハウスWebデザイナーは成長機会が少なくてつまらない?
- 新卒で大手インハウスWebデザイナーになるのは難しい?
- 大手インハウスWebデザイナーの待遇は良い?
- インハウスWebデザイナーを目指すなら、しっかりとデザインスキルを磨いておく
- インハウスWebデザイナーのアルバイトやインターンをしてみる
- インハウスWebデザイナーの新卒採用をしている大手企業一覧
- まとめ
そもそもインハウスWebデザイナーとは?
皆さんがイメージする「Webデザイナー」というのは制作会社で、クライアントの要望に沿ったホームページを納品するイメージだと思います。
インハウスWebデザイナーとは、自社サービス運営会社(インハウス)で働くWebデザイナーことを言います。自社サービス専属のWebデザイナーとしてサービスを成長させていくのがお仕事です。
Web制作会社のWebデザイナーは0→1、インハウスWebデザイナーは1→10、10→100のようにグロースさせていくのが特徴です。
大手インハウスWebデザイナーの仕事内容は?
自社にあるサービスの運用がメインで、運用と聞くとあまりイメージできないと思いますが、やることはたくさんあります。例えば下記のようなお仕事があります。
- サービス内のLP作成
- 新機能開発、既存機能の改善
- プロダクトの導線設計・画面設計・プロトタイプ作成
- Web広告用の、クリエイティブバナー作成
- パンフレット、ポスター、チラシなどの紙物
- ユーザーインタフェース(UI)改善
- 顧客体験の設計
- サービス改善
- ユーザビリティテスト実施・解析・改善提案
- Google analytics等を使った定量的データの解析
このように、サービスに関係するありとあらゆるデザインに携わることになります!
インハウスWebデザイナーとして働くメリット
- Webデザイン・コーディングは一通りできるようになり、デザイン全体を鍛えられる
- サービスの成長を見られる(我が子のように)
- 残業がWeb制作会社と比べて少ない=ワークライフバランスが整っている場合が多い
- 締め切りに融通が効きやすい
インハウスWebデザイナーとして働くデメリット
- トーン&バナーが決まっているので斬新なクリエイティブを生み出す機会は少ない
- 0→1を経験することはあまりない
様々なデザインのテイストを作ってみたい場合はWeb制作会社の方が適しているかもしれません。
大手インハウスWebデザイナーは成長機会が少なくてつまらない?
上記のデメリットで挙げた「斬新なクリエイティブを生み出す機会は少ない」ということをお伝えしました。よく聞くインハウスWebデザイナーに対するイメージは下記のようなものがあります。
- 自社サービスにまつわる全てのデザインに関われるが、器用貧乏になりやすい
- 自社サービスのデザインのトーンが決まっているため、オリジナリティを出すのは難しい(つまらない)
確かに上記は事実である部分が多いですが、自社サービスのデザインのトーンが定まっている分デザインの本質を考える時間を割くことができたり、サービスデザインの力をつけることができます。
新卒で大手インハウスWebデザイナーになるのは難しい?
インハウスWebデザイナーは上記で説明した通り「自社サービス」を運営している会社となります。そのため、ある程度体力のある大手企業で採用をしている場合が多いです。
ただ「インハウスWebデザイナー」という新卒枠は毎年多くても数名程度で、大手のインハウスWebデザイナーになるのはなかなかハードルが高いかもしれません。
LINE株式会社の参考例
- プロダクトデザイナー(UI):5名程度
- BXデザイナー:若干名
- モーションデザイナー:若干名
(LINE新卒採用2023年デザイナー募集要項より)
大手の場合、インハウスWebデザイナーの新卒枠が少ない分、学生時代の実績(ポートフォリオ)を見ながら実力と今後の伸び代を確認していきます。新卒枠が少ないということは、多くの応募者の中から実力者のみが選ばれるということですね…。
しかも、年々デザイナーに求められる能力は増えていっているので、私の就職活動(2016年)で作ったポートフォリオでは全く歯が立たないです(笑)
大手インハウスWebデザイナーの待遇は良い?
いうまでもなく、大手企業の場合普通の企業と比べてとても恵まれているといっても過言ではないでしょう。大手企業のインハウスWebデザイナーの場合、20代後半でも年収が500万円以上であることは普通にありますし、30代の時点で600万以上はよく見かけるお給料です。
お給料が良いのはもちろんのこと、インハウスWebデザイナーの場合自社サービスという点と、クラアントワークではない点で、制作会社のWebデザイナーと違い残業時間も少ない場合も多いです。当然、完全週休2日制で、有給休暇も取りやすい傾向があります。
また、福利厚生も充実しており、保健組合が提携している保養所(高級ホテル等)や健康サポート(ジム料金補助)、ディズニーランドに半額で行けたりするなど大手企業に勤めているだけで受けられる恩恵はとても大きいです。
インハウスWebデザイナーを目指すなら、しっかりとデザインスキルを磨いておく
中小企業や地元Web制作会社であれば、最低限のデザインスキルがあれば比較的採用されやすいと思います。
ですが、大手企業のインハウスWebデザイナーを目指す場合しっかりとした準備が必要となります。大手企業となると、応募者も多くなるため採用する側としては優秀な人を求めます。そのため「普通」「普通以下」というレッテルを貼られないためにも、デザインのクオリティを高めておくことが必須となります。
「Webデザインに興味があるが、勉強の仕方もいまいち分からない」という方は、下記の記事をご覧ください。
インハウスWebデザイナーのアルバイトやインターンをしてみる
新卒採用にも携わっている筆者は、内定者の特徴として現場で働いた経験がある人が多い印象です。
例えば、Webデザイナーとしてアルバイト経験があったり、インターンを複数社で経験していたりと現場レベルでの実務経験があります。
やはり、実務経験をしている新卒の方は現場で求められているデザインスキルをある程度把握しているため、提出してくるポートフォリオ(作品集)のクオリティも一般的な就活生と比べて高い印象があります。また、現場を見ておく事で自分の適性や現場のスキルも習得できるため、実際に働いてみることをおすすめです。
インハウスWebデザイナーの新卒採用をしている大手企業一覧
LINE株式会社
言わずと知れたコミュニケーションアプリ「LINE」を運営しているLINE株式会社です。
LINEの月間アクティブユーザー数(MAU)は、2020年3月末現在で8,400万人を超えており国内最大級で、なんと人口の66.7%がLINEのアクティブユーザーとされています。(日本人口1億2,595万人(2020年3月1日、総務省統計局))
そんなLINEにも「インハウスデザイナー」が存在しており、新卒・中途採用が行われています。
LINEが提供しているサービスはとても多いですし、デザイナーの分業もしっかり区分けされています。
- 新卒デザイナーの採用枠
- プロダクトデザイナー(UI)
- BXデザイナー
- モーションデザイナー
大企業なだけあって、福利厚生もしっかりしているため学生からするととても魅力的な企業でしょう。
ヤフー株式会社
ポータルサイトYahoo! JAPAN(ヤフー ジャパン)を運営しているヤフー株式会社で、LINEと同様で多くのサービスを提供しています。2021年にはヤフーとLINEが経営統合し「Zホールディングス(親会社)」になりました。創業以来、日本のインターネット業界を牽引してきたヤフー、大きな影響力を持っている大企業ですね。
ヤフーでは、新卒(ポテンシャル採用という名称)・中途採用が行われています。
ただLINEとは違い、デザイナーの採用枠を細かくはしておらず「デザイナーコース」という大枠で採用をしているようです。
そのため、新卒で入社した場合フルスタックなデザイナーを目指すことができるでしょう。
Goodpatch
グッドパッチは、2011年に創業し、デジタル領域のプロダクト開発に強みを持つデザイン会社です。 6月に、デザイン会社として初の東証マザーズに上場しております。 デザイン会社ではありますが、グラフィックや広告ではなく、デジタル領域のUI/UXデザインに強みを持っています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
新卒で大手インハウスWebデザイナーを目指す場合「並」程度のデザインレベルだと、ふるい落とされる可能性が高いです。ぜひ学生の早い段階から、Webデザインを学びアルバイトやインターンとして働き実務レベルのWebデザインを習得しておくことをおすすめします。